Leaflet入門
本教材は、QGISのプラグインであるQGIS2WEBを用いて、LeafletでWEB地図を作成するための実習用教材です。以下の教材に従って、完成例のようなWEB地図が作成できれば実習完了です。この実習には、Atom等のテキストエディタが必要です。
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使用データ 実習をはじめる前に以下のデータをダウンロードしてください。
- 東京23区のコンビニエンスストア (c) OpenStreetMap Contributors
OpenStreetMapから取得したデータを加工し利用
Leafletとは?
Leafletは、WEB地図の作成のためのオープンソースJavaScriptライブラリです。シンプルなコーディングで容易に、モバイルやデスクトップの表示に対応したWEB地図が作成できます。全体のファイルサイズが軽いことや様々な地図表現(マーカやタイル読み込み)ができることが特徴です。Leafletに関する詳しい解説は、以下のリンクを参照してください。
レイヤのスタイル調整とプラグインのインポート
QGISに実習用データを読み込み、スタイルを調整する。次に、プラグインの管理とインストールから、「QGIS2WEB」を検索し、インストールする。
QGIS2webを起動する
Web(W)>qgis2web
をクリックする。以下のような設定を行い、Update preview
をした後、Export
をクリックする。
① レイヤをクリックしたときのポップアップの設定を行う。② ズームレベルや計測機能などを設定する。ここで、ファイルの出力先を変更しておくと良い。 ③ Basemapを選択する(複数選択は、 Ctrlキーを押しながら行う)
ローカルで、index.htmlファイルを開き中身を確認する。
index.htmlを編集する
以下では、エクスポートしたindex.htmlを編集し、ベースマップ、スケール、タイトルを追加する手法について解説します。各機能の詳しい解説は、完成例のコードを参考にしてください。
ベースマップ(地理院地図)の追加
index.htmlを開き文を開き、var basemap1の直後に以下を付け加える。
var basemap2 = L.tileLayer('https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png', {
attribution: '© <a href="https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html#std">国土地理院</a>',
maxZoom: 18
});
var baseMapsに'GSImap':basemap2を付け加える。
var baseMaps = {'OSM': basemap0, 'Stamen Terrain': basemap1,'GSImap':basemap2};
スケールの追加
レイヤのスタイル設定の後に、以下を記載する
L.control.scale().addTo(map);//スケールを挿入
タイトルの追加
スケールを追加した直後に、以下を記述する。
var title = new L.Control();//タイトルを追加(以下の記述は、QGIS2leafを参考にした)
title.onAdd = function (map) {
this._div = L.DomUtil.create('div', 'info');
this.update();
return this._div;
};
title.update = function () {
this._div.innerHTML = '<h2>タイトル</h2>サブタイトル'
};
title.addTo(map);
表示の確認
index.htmlをブラウザで開き、編集内容を確認する。
Leafletのダウンロードと使い方
以下では、QGISのプラグインを使わずに、Leafletを用いて簡単なWEB地図を作成する手法について解説します。
※ この教材を作成するにあたって、LeafletのTutorials、Docsを参考にした。
導入
Leafletを利用する手法はいくつかあるが、以下では、ダウンロード版を用いて解説している。Leafletのページから、Leafletのzipファイルをダウンロードし、解凍したフォルダ内に以下の内容でindex.htmlを作成する。
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title></title>
<meta charset="utf-8" />
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<link rel="shortcut icon" type="image/x-icon" href="docs/images/favicon.ico"/>
<link rel="stylesheet" href="./Leaflet.css" />
<script src="./Leaflet.js"></script>
</head>
<body>
<!--表示する地図の範囲を記載-->
<div id="map0" style="width: 500px; height: 500px;"></div>
<script>
</script>
</body>
</html>
背景地図の表示
作成したindex.htmlの
内を以下のように、編集して地図を読み込む。以下では背景地図として国土地理院の地理院タイル(標準地図)を利用した。<body>
<div id="map0" style="width: 500px; height: 500px;"></div>
<script>
var map1 = L.tileLayer('https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png', {
maxZoom: 18,
attribution: "<a href='https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html' target='_blank'>地理院タイル</a>"
});
//map0に表示する地図の緯度経度、ズームレベル、タイルを設定する
var map = L.map('map0',{
center:[36.0, 138.7],
zoom:13,
layers:[map1]
});
</script>
</body>
複数の背景地図を読み込み、切り替えて表示するには以下のようにする。
<script>
//地図1の設定
var map1 = L.tileLayer('https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/std/{z}/{x}/{y}.png', {
maxZoom: 18,
attribution: "<a href='https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html' target='_blank'>地理院タイル</a>"
});
//地図2の設定
var map2 = L.tileLayer('https://cyberjapandata.gsi.go.jp/xyz/ort/{z}/{x}/{y}.jpg', {
maxZoom: 18,
attribution: "<a href='https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html' target='_blank'>地理院タイル</a>"
});
//地図1をベースマップに設定する
var map = L.map('map0',{
center:[36.0, 138.7],
zoom:13,
layers:[map1]
});
var maps = {
"標準地図": map1,
"写真(2007~)":map2
};
// 地図1と地図2を切り替え表示するためのウィンドウを追加する
L.control.layers(maps).addTo(map);
</script>
点(マーカー)、線、面データの作成
以下では座標値をもつ点、線、面のデータを記述し、地図上に表示する手法について解説しています。
<script>
//点(マーカー)の追加(ポップアップの追加)
L.marker([36.0, 138.7]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.7です').addTo(map);
//複数点の追加
L.marker([36.0, 138.7]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.7です').addTo(map);
L.marker([36.0, 138.9]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.9です').addTo(map);
L.marker([36.05, 138.9]).bindPopup('この地点の座標は、36.05, 138.9です').addTo(map);
L.marker([36.05, 138.7]).bindPopup('この地点の座標は、36.05, 138.7です').addTo(map);
//面の追加(塗りつぶし色、透過度を指定)
L.polygon([
[36.0, 138.7],
[36.0, 138.9],
[36.05, 138.9],
[36.05, 138.7]
], {color:'pink',fillOpacity:0.5}).bindPopup('これは、ポリゴンです。').addTo(map);
//線の追加(線の色、太さを指定)、面と線の描画順に注意する
L.polyline([
[36.0, 138.7],
[36.05, 138.8],
[36.0, 138.9],
[36.0, 138.7]
], {color: 'yellow',weight: 3.0}).bindPopup('これは、ラインです。').addTo(map);
</script>
上のコードを利用して、グループ化したMarkerと他のレイヤを、チェックリストから選択表示できるようにする。
//L.layerGroup()でマーカーをグループ化する
var markers = L.layerGroup();
L.marker([36.0, 138.7]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.7です').addTo(markers);
L.marker([36.0, 138.9]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.8です').addTo(markers);
L.marker([36.05, 138.9]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.9です').addTo(markers);
L.marker([36.05, 138.7]).bindPopup('この地点の座標は、36.0, 138.9です').addTo(markers);
var polygon =
L.polygon([
[36.0, 138.7],
[36.0, 138.9],
[36.05, 138.9],
[36.05, 138.7]
], {color:'pink',fillOpacity:0.5}).bindPopup('これは、ポリゴンです。');
var polyline =
L.polyline([
[36.0, 138.7],
[36.05, 138.8],
[36.0, 138.9],
[36.0, 138.7]
], {color: 'yellow',weight: 3}).bindPopup('これは、ラインです。');
//layersに最初に表示するレイヤを設定する
var map = L.map('map0',{
center:[36.0, 138.7],
zoom:13,
layers:[map1,markers,polyline,polygon]
});
var layers = {
"ポイント": markers,
"ライン":polyline,
"ポリゴン":polygon
};
var basemaps = {
"標準地図": map1,
"写真(2007~)":map2
};
//レイヤを選択して表示できるようにする
L.control.layers(basemaps,layers).addTo(map);
スケールの表示
スケールは、以下のように記述することで表示できます。
L.control.scale({imperial: false}).addTo(map);
外部ファイルの追加
jQueryを利用して、GeoJSONのファイルを読み込む。
//GeoJSONの読み込みポイント
//クリックすると属性が表示されるようにする
$.getJSON("tokyo23ku-cvs.geojson", function (data) {
L.geoJson(data).bindPopup(function (layer) {
return layer.feature.properties.name;
}).addTo(map)
});
ライセンスに関する注意事項
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