UnityでのVRの実装
UnityのMeta Quest 2向けのアプリを開発のための初期設定が済みましたので、実装作業に入ります。
1. Oculusで動作するコントローラー(カメラ)の導入
本教材では、Oculus Integrationのアセットを導入しました。Meta Quest 2で動作させるために、Oculus Integrationに収録されているOculus専用のコンポーネント(カメラ)を利用してみます。
コンポーネントの追加
ProjectウィンドウのAssets傘下からOculusフォルダ>VRフォルダ>Prefabsフォルダ
を開いて下さい。Prefabsフォルダ
にOVRPlayerController
というPrefab(コンポーネント)が入っています。OVRPlayerController
を、Hierarchyウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップして下さい。すると、シーンにOVRPlayerController
が追加されます。
VRのカメラの準備
なお、OVRPlayerController
にはOVRCameraRig
というカメラが含まれています。OVRPlayerController
を追加したら、すでに導入したStandard Assetsのキャラクター(つまりカメラ)と、カメラ同士が競合しないようにする必要があります。Hierarchyビューから、Standard Assetsのカメラを削除して下さい。OVRPlayerController
のみが追加されていることを確認したら、シーンの韮山反射炉とOVRPlayerController
をそれぞれ近づけて、OVRPlayerController
のカメラが、韮山反射炉を見るように位置・角度を調整して下さい。直接、マウスでOVRPlayerController
を移動できない場合は、OVRPlayerController
を選択した状態で、Unity右側のInspectorウィンドウのPositionなどの数値を入力して、位置を調整して下さい。
地面の調整
OVRPlayerController
を追加しました。その後、Standard Assetsのカメラを利用したときと同様の方法で、OVRPlayerController
が地面(Plane)の上にいるように、地面の面積やOVRPlayerController
の位置を調整して下さい。この際、シーンビューでOVRPlayerController
が空中に浮いていても、下に地面があれば、アプリの実行時にOVRPlayerController
は重力落下して、地面で止まります。厳密に地面に接地させておく必要はありません。)。
アプリの動作テスト
ただし、ここで注意しなければいけない点は、PCのUnityのゲームビューでアプリを実行しても、OVRPlayerController
は正しく動作確認できません。つまり、正しい動作確認のためには、Meta Quest 2に転送する必要がありますので、PCのゲームビューで正しく表示されなくても慌てないで下さい(Meta Quest 2への転送方法は後述)。
上述した方法で、Meta Quest 2へ韮山反射炉のアプリをビルド・転送した場合、Meta Quest 2では、アタマの角度によってVR視線の角度が動きます。また、Meta Quest 2の左コントローラーのスティックで前進・後退と横方向への移動ができます。また、右コントローラーのスティックで、視線の方向も回転できます。