ネットワーク分析
本教材は、「ネットワーク分析」の実習用教材です。GISソフトウェアを用いた、最短経路検索や到達圏検索の手法について解説したものです。ソフトウェアには、無償で利用できるQGISとGRASS GISを用いています。
課題形式で使用する場合は、本教材を一読した後、[課題ページ]へお進みください。GIS初学者は、本教材を進める前にGISの基本概念の教材を確認しておいてください。本教材を使用する際は、利用規約をご確認いただき、これらの条件に同意された場合にのみご利用下さい。
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実習用データ
実習をはじめる前に、networkをダウンロードしてください。
スライド教材
本教材は、スライド_ネットワーク分析としても、ご利用いただけます。
最短距離検索
QGISで、2点間の最短距離を求める手法について解説します。この実習をはじめる前にhospital.shpとpath.shpをQGISに読み込んでください。
プロセッシング＞ツールボックス＞ネットワーク解析＞最短経路（ポイントからポイント）をクリックする。地図上で経路を検索したい二点の場所をクリックし、実行すると最短経路が表示される。
表示されている道路を基準にして、経路を検索したい二点の場所をクリック。
最短経路を表示するウインドウに検索結果が表示される。
出発点を一つとし、各病院間の最短経路を出力する場合は、プロセッシング＞ツールボックス＞ネットワーク解析＞最短経路（ポイントからポイント）をクリックし、地図上で出発点の場所を指定する。処理を実行すると各病院までの最短経路が表示される。
分析結果を確認するため、プロパティ＞シンボロジー＞分類されたから、カラムをコスト（出力した各病院までの最短経路の長さ）とし、分類をクリックする。ラインの色や太さを調整し、OKをクリックする。
ネットの分割
以下では、GRASS GISの機能を利用して、道路を病院からの距離に応じて分割する手法について解説します。GRASS GISの機能を利用する際に、アルゴリズム実行中にエラーとなる場合があるため、QGISを一度閉じ、QGIS Desktop 3.4.x with GRASS GIS 7.x.xを起動してください。 プロセッシング＞ツールボックスから、v.net.isoを検索する。道路レイヤと病院のポイントをそれぞれ指定する。ポイントが道路から50ｍ以内にあるため、Threshold（閾値）を50とする。Cost for isolinesに到達距離として、50m, 100m, 150m, 200mとし、一時ファイルへの保存として、実行をクリックする。
出力したデータのプロパティ＞シンボロジー＞分類されたを選択し、catを指定し、分類をクリックし、凡例、配色を設定し、OKをクリックし、解析結果を確認する。
到達圏分析
以下では、病院までの道路距離に応じて到達圏を出力する手法について解説する。到達圏を出力するため、プラグイン＞プラグインの管理とインストールから、QNEAT3を検索し、インストールする。
プロセッシング＞ツールボックス＞QNEAT3>Iso-Area as Contours(from Point)を選択し、次の手順を実行する。1.病院までの到達距離を出力した道路レイヤを指定する。2.病院のポイントを一つ地図上でクリックする。3.Size of Iso Areaを300とする。4.Contour Intervalを、50mとし、5.一時ファイルへの保存として、実行をクリックする。
マップに到達圏が表示できるため、プロパティ＞シンボロジーから、各レイヤのスタイルを調節する。
複数のポイントを利用する場合は、地図上で病院のレイヤをすべて選択した状態で、Iso-Area as Contours(from Point)を実行する。上記した手法と同様にレイヤを指定し、病院のレイヤのみ選択した地物のみにチェックをつけ実行をクリックする。
巡回セールスマン問題
以下では、GRASS GISの機能を利用し、巡回に適した最短経路を検索する手法を解説します。次に、プロセッシング＞ツールボックス＞v.net.salesmanを検索し選択し、道路レイヤと病院のポイントを指定する。Threshold（閾値）を50とし、一時ファイルへの保存のまま、実行をクリックする。
以下のように巡回経路が表示できる
サブネット設定
以下では、ポイントを中心としたネットワーク圏を検索する手法を解説します。プロセッシング＞ツールボックス＞v.net.allocを検索し選択する。道路レイヤと病院のポイントをそれぞれ指定する。Threshold（閾値）を50とし、一時ファイルへの保存のまま、実行をクリックする。
以下のようにポイントを中心としたネットワーク圏が抽出できた。
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